妙楽寺出土仏具一括【みょうらくじしゅつどぶつぐいっかつ】
錫杖
▲錫杖

・豊岡市妙楽寺
・県指定文化財(考古資料)

●関連情報
とよおか発掘情報

●中世仏教寺院としての「妙楽寺」を解き明かす
昭和37年(1962)、豊岡盆地側から県立但馬文教府へ至る道路の造成工事中に、鎌倉時代から室町時代のものと思われる密教関係の仏具が多数発見されました。出土品は散逸することなく一括で県立但馬文教府で保管、平成12年(2000年)に豊岡市出土文化財管理センターへ移管されました。特に、総高48.2cm、重量2,756kgの大型の錫杖頭は、全国屈指の大きさを誇り、錫杖頭に尊仏を配する例は全国的にも珍しいとされています。仏教考古学、美術工芸史及び地域史上もきわめて価値が高い資料です。

近年の整理作業で確認された「大門坊」「施入本堂」と線刻された資料からは、これまで不明であった、中世仏教寺院としての「妙楽寺」をうかがい知ることができるのでは?と、今後の調査研究に期待が高まっています。