ウツギノヒメハナバチ
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●朝来市山東町・楽音寺の境内は、日本一の群生地 白く可憐な花を咲かせるウツギ(ウノハナ)の花粉と蜜で生きているウツギノヒメハナバチは、ウツギの木から半径数百mの範囲でしか生活していけません。そのため、この名前がつきました。学名はアンドレナ・プロストミアス。 ウツギの木がある九州から東北にかけて生息しており、但馬各所にもいますが、特に朝来市山東町「楽音寺」(がくおんじ)は、全国でも類を見ないほどの群生地として有名です。ウツギの花が咲く5月末~6月中旬、梅雨入り前の晴天が続くころになると、楽音寺の境内、600平方メートルの前庭は、成虫になって土の中から出てきたハチが一面に飛び回ります。ハチが飛び出した土の表面は穴があいて盛り上がり、庭がまるで月のクレーターのよう。その上を、最盛期には何万というハチが乱舞する光景は圧巻です。 境内にこのハチが住み着いたのは、100年以上も前からだそうで、境内の土壌(花崗岩の風化した真砂土)、水はけ、通気性、保水性、日照時間などが、営巣場所として最適だったのだろうということです。 ●晴天の早朝、土の中から出てきます すっかり初夏の風物詩となったハチの乱舞ですが、20年前と比べると、ハチや巣の数がずいぶん減ったということです。 |