城下町出石【じょうかまちいずし】
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●白亜と土の壁、千本格子の町並み、5万8千石の城下町 出石は古事記、日本書紀にも登場する歴史の古い町で、室町時代には応仁の乱を起こしたことでも知られる山名氏によって治められていましたが、戦国時代になって衰退、青木氏、前野氏、小出氏、松平氏、仙石氏へと幕末まで城主が変わりました。現在の有子山山麓に出石城を築城したのは小出吉英で、1604年に築城、その後、廃藩置県で取り壊しとなり、1968年本丸跡に現在の隅櫓が復元されました。5万8千石の城下町として栄えた出石を象徴し、甍の続く町並みが見おろすことができます。さらに、登城門、登城橋も再建され、春は桜、秋は紅葉の名所として賑わいます。 その他、城下町出石の歴史を紹介する豊岡市出石町立史料館は、贅沢な数寄屋風の建物。母家、離れ、土蔵と明治時代に生糸を商った豪商の旧邸に、馬具、領地目録など近世出石藩ゆかりの資料を中心に展示しています。 また、白亜の土壁と長屋門の家老屋敷は、大名行列諸道具などを展示しています。江戸時代の3大お家騒動のひとつ、仙石騒動の中心人物、家老・仙石左京の屋敷跡ともいわれ、明治9年の大火の中で残った旧藩時代の建物です。外観は平屋に見えますが、不意の襲撃にそなえた隠し二階などがあります。 現在も、碁盤の目のような町並みに、白亜と土の壁、千本格子を施した昔ながらの町屋が残されています。 |