見蔵岡遺跡石棒関連出土品
【みくらおかいせきせきぼうかんれんしゅつどひん】
見蔵岡遺跡石棒関連出土品
石棒関連出土品
・豊岡市竹野町松本
・県指定文化財(考古資料)●関連情報
とよおか発掘情報
●西日本初、子孫繁栄を願う石棒の出土品
縄文時代の遺跡である見蔵岡遺跡は、鎌倉時代の屋敷の下に眠っていました。ここでは、西日本で初めての「石棒」の製作地が発見されています。石棒とは、丸棒状の磨製石器のことをいい、縄文時代中期末頃に子孫繁栄を祈願してつくられていたと考えられる遺物です。この石棒や石棒未製品の出土は、近くで石材の産出地があったことを裏付ける遺跡としても重要だと考えられています。また、土器と混在して、縄文中期から後期のものを主体とする石器が669点も出土しています。石器が原材と推定される石材も一定数出土しており、中でも石棒加工具と推定される槌石(つちいし)は、この遺跡で最も特徴的な石器であるといえます。この出土品は、当時の製作技法や流通状況を知る上で、貴重な資料となっています。