松禅寺【しょうぜんじ】

松禅寺
・豊岡市但東町栗尾

・木造薬師如来坐像
(彫刻)
県指定文化財

●定朝様式の典型的仏像「木造薬師如来坐像」
松禅寺の前身は、郷路岳中腹にあった石室山松葉庵で、江戸時代中期に現在の地に移ったとされています。本尊は延命地蔵菩薩立像です。
寺内の薬師堂に安置されている「木造薬師如来坐像」は、平安時代の作といわれます。彫りの浅い優麗な姿で、平安時代の特色を色濃く表しています。素材は檜を材とした一木造。背面と両脚部に大きい内抉りを施しています。定朝様式の典型的仏像といえ、優雅な仏像様式を見せています。平成元年にベルギーの首都ブリュッセルで開かれた文化交流事業「ユーロパリア89ジャパン」において、日本に伝来する仏教美術として紹介されたこともあります。