伊藤清永
(1911~2001)
明治44年、兵庫県豊岡市出石町に生まれる。画家。女性美を追求した作品を多数描いた。
伊藤清永美術館
伊藤画伯の初期から晩年までの作品を展示。伊藤美術の神髄にふれることができる。
・豊岡市出石町内町98
・TEL0796-52-5456
・午前9時30分~午後5時
・水曜休館
・入館料/大人500円
/大・高校生300円
/小中学生無料
●関連情報
伊藤清永美術館 公式HP |
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●生い立ち
洋画家・伊藤清永は明治44年(1911)豊岡市出石町下谷で生を受けました。実家は出石の由緒ある禅寺でしたが、寺を継ぐことよりも好きな絵画の道を選ぶ方が純粋だと画家を志します。
大正12年(1923)名古屋市在曹洞宗第三中学林(後の愛知中学校)入学、その2年後に油絵を描き始めます。17歳の時に、中学時代の恩師の紹介により岡田三郎助門下生となり本郷研究所に通い、その後、父親や親族の反対を受けながらも、東京美術学校に入学しました。20歳で初めて出品した公募展で「祐天寺風景」が入選、美術学校卒業の翌年には、文部省美術展で「磯人」の大作が選奨(特選)を受賞。白日会会員となり、画家としての道を確立しました。その間は、母校・旧制愛知中学の先生たちが絵の具代にと絵を買ってもらい、絵の勉強をした7年間でした。
●女性美の表現技法を一貫して追及
終戦、復員後、兄巍典に代わりに寺の住職代理をつとめながら、女性美を礼賛する作品を描き続けました。昭和22年(1947)、第3回日展に「夫人像」出品し特選受賞、翌年も「室内」で特選を受賞。昭和37年(1962)には渡欧し、ピカソの画商であり評論家のカ一シワイラーに認められ、独自の画風を極めました。
昭和52年(1977)「曙光」で日本芸術院恩賜賞受賞、平成8年(1996)には文化勲章を受章し、歴々の栄誉に輝きました。
現在、故郷・出石には、画伯の画業を顕彰して美術館が建てられています。館内には画伯の少年期から晩年の作品に至るまで、数多くの絵画やアトリエを展示。繊細な色線を無数に重ねて描き出される豊麗優美な裸婦像など、伊藤芸術の神髄に触れることができます。 |