小谷澄之【こたにすみゆき】
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●講道館柔道を世界に広める 明治36年(1903)に朝来市に生まれた、柔道家・小谷澄之。講道館柔道を世界に広めた功績が讃えられ、昭和49年(1974)11月に勲四等瑞宝章を受けています。小谷澄之は文字通り柔道に捧げた一生でした。 講道館柔道とは、嘉納治五郎師範によって創設され、現在の柔道の原形となったものです。それ以前にあった柔術各流派の優れたところを集め、危険なところを除き、工夫と研究を加えて、全く新しい講道館柔道を創始しました。 小谷はこの講道館柔道を世界に広めるべく、昭和28年(1953)には柔道使節団員として全米15州の空軍を指導。 招請に応じて柔道指導をくり返し、海外出張は20数回、訪問した国々は30を越えました。しかも、その際の滞在は1ケ月以上の長期間に及び、海外に柔道が根付く礎を築きました。 また、若き頃は柔道での力を請われて、第10回ロサンゼルスオリンピックにレスリング代表として出場。フェザー級で見事4位に入賞する経歴も残しています。 その後は全日本柔道連盟理事(副会長)、日本体育協会参与、東海大学教授、講道館指導部長並びに評議員などを歴任。 晩年は現役で唯一の最高位・講道館柔道10段として、同輩から畏敬の念をもって敬われました。平成2年(1990)、87歳の天寿を全うしています。 |