樽見の大ザクラ【たるみのおおざくら】
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●樹齢千数百年、出石藩主も遊覧した大ザクラ 但馬には、天然記念物に指定された桜が4件あり、なかでも「樽見の大ザクラ」は、最も古い1951年に国の天然記念物に指定されたものです。 この大ザクラは樹齢千数百年といわれ、樹種はエドヒガン、樹冠は約3.8アールもあり、桜の古木としては県下第一といわれています。説明板に「最も盛んだったのは元禄の頃で、当時は樹冠20間四方にわたり、開花の時は皎々として白雪のように偉観を呈し、文人墨客の訪れがあとを絶たず、かつての出石藩主・小出備前守も遊覧した」とあるように、古くから広く人々に知られ、親しまれてきました。 長い年月を経てきたこの古木は、大雪によって大枝を損傷したり、植林による日照不足など、さまざまな障害を受けてきましたが、地元の「樽見の大桜保存会」を中心とする保存活動が実り、活力を回復して樹勢もよくなりました。現在では、年間約1,000人もの人がこの大ザクラのもとを訪れ、その偉大な姿をたたえています。 このところ樹勢に衰えが見えていましたが、1997年から丸太の支柱で枝を支え、樹木医による再生対策などをほどこして、少し勢いが回復してきたそうです。地元の小学校ではこのサクラの種をまき、二世の苗木を育てています。 |