別宮の大カツラ【べっくうのおおかつら】
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●神木として崇拝される、左巻きの老カツラ 養父市別宮(べっくう)にある大カツラは、樹高27.3m、幹まわり14.5m、枝張りは東西に約24m、南北に約26mもある老巨木です。1965年に県の天然記念物に指定されました。主幹は朽ちていますが、1本の株から大小100本近くの幹が群れて立ち上がり、支幹はゆるく左巻きにねじれています。カツラは水を好むといわれるように、根元からは通称「カツラの水」と呼ばれる多量の清水が常に湧きだしており、南に広がる広大な水田をうるおしています。 この木には伝承が多く、なかに、平安時代の僧・空海が諸国巡歴の途中にこの地に立ち寄り、教海寺を開いて別宮を発足させ、このカツラを水の神木であると告げたという伝承があり、そうならば平安初期にはすでに、このカツラの主幹があったと考えられます。また、400年ほど前に街道の休み場所として植えられたという言い伝えもあります。カツラは雌雄異株の木であり、この木は雌木で結実するため、付近には実生苗がたくさんあります。支幹が左巻きになっていることから「捻幹カツラ」とも呼ばれています。 |