糸井の大カツラ【いといのおおかつら】
糸井の大カツラ
・国指定天然記念物
・朝来市和田山町竹ノ内
・ひこばえの全周
19.2m

・樹高 35m
・樹齢 約2000年

●糸井川源流に鎮座する、天然記念物の大カツラ
但馬には、国・県・町指定のカツラの巨木が6件もあり、郷土記念物に指定されたカツラの巨木群もありますが、そのうち、最も早く1951年に指定され、しかも国の天然記念物に指定されたのが、朝来市和田山町糸井渓谷に鎮座する「糸井の大カツラ」です。この大カツラがあるのは、西床ノ尾山の山裾に位置する谷で、糸井渓谷の最も奥にある竹ノ内集落から、さらに4kmほど糸井川の源流に遡ると大カツラが現れます。

樹齢約2000年といわれるその巨大な主幹は、すでに朽ち果てて空洞になっていますが、その空洞の内側の周囲は約12.5m、6畳くらいの広さがあり、かつての壮大な姿をしのばせます。主幹跡の周囲からは約80本もの孫生(ひこばえ)が林立し、樹高35m以上、枝張りは東西40m・南北33mにおよぶ堂々とした姿で、大きな木陰をつくっています。

伝説によると、昔、高僧がこの木に法衣をかけて雨乞いの祈願をし、干ばつを救ったと伝えられ、今も、衣木(ころもぎ)と呼ばれ、神木としてあがめられています。