2011/06/22  

延応寺の大ケヤキ【えんおうじのおおけやき】

 

延応寺の大ケヤキ【えんおうじのおおけやき】

延応寺の大ケヤキ

・県指定天然記念物
・朝来市生野町口銀谷

●生野義挙ゆかりの寺に残る巨木
朝来市生野町口銀谷の延応寺は、延応元年(1239年)に創建され、町内に現存するお寺の中では、一番古い真言宗の寺。四条天皇が時の名をとって名前をつけられたという、由緒深い古刹です。また、幕末期の生野義挙の際に、志士・平野国臣ら30数名がここに集まり、倒幕運動の策を練ったことでも知られています。
この延応寺の観音堂前にある大ケヤキは、樹齢400年以上といわれる老巨木。県の天然記念物にも指定されています。樹高30m、幹まわり8.6mで、地上6.7mのところで幹は3方向に分岐していて、その内1本は落雷により折損しました。しかし、銅板でしっかりと保護されていて、樹勢は衰えていません。枝張りは東西25m、南北に30mあり、威風堂々とそびえ立っています。
伝説によれば、延応年間に本堂が火災におおわれたとき、千手観音が飛鳥のように舞い上がって、この大ケヤキにとまり、難を逃れたといいます。ある日、長遍上人が大ケヤキの前を通り過ぎようとすると、ケヤキの梢に後光をさす千手観音を見つけ、この地に祀ったという伝承が残る名木です。

2011/06/22  

糸井の大カツラ【いといのおおかつら】

 

糸井の大カツラ【いといのおおかつら】
糸井の大カツラ
・国指定天然記念物
・朝来市和田山町竹ノ内
・ひこばえの全周
19.2m

・樹高 35m
・樹齢 約2000年

●糸井川源流に鎮座する、天然記念物の大カツラ
但馬には、国・県・町指定のカツラの巨木が6件もあり、郷土記念物に指定されたカツラの巨木群もありますが、そのうち、最も早く1951年に指定され、しかも国の天然記念物に指定されたのが、朝来市和田山町糸井渓谷に鎮座する「糸井の大カツラ」です。この大カツラがあるのは、西床ノ尾山の山裾に位置する谷で、糸井渓谷の最も奥にある竹ノ内集落から、さらに4kmほど糸井川の源流に遡ると大カツラが現れます。

樹齢約2000年といわれるその巨大な主幹は、すでに朽ち果てて空洞になっていますが、その空洞の内側の周囲は約12.5m、6畳くらいの広さがあり、かつての壮大な姿をしのばせます。主幹跡の周囲からは約80本もの孫生(ひこばえ)が林立し、樹高35m以上、枝張りは東西40m・南北33mにおよぶ堂々とした姿で、大きな木陰をつくっています。

伝説によると、昔、高僧がこの木に法衣をかけて雨乞いの祈願をし、干ばつを救ったと伝えられ、今も、衣木(ころもぎ)と呼ばれ、神木としてあがめられています。

2011/06/22  

八代の大ケヤキ【やしろのおおけやき】

 

八代の大ケヤキ【やしろのおおけやき】

八代の大ケヤキ
・国指定天然記念物
・朝来市八代
●災害をのりこえ、立ち続けるケヤキの老木
馬場山の山麓、朝来市八代の足鹿神社境内にそびえる大ケヤキは、樹高約20m、幹まわり8.1m、樹齢千数百年と推測される古木で、1928年に国の名勝天然記念物に指定されています。

国の天然記念物に指定されたころには、樹高30mにもおよぶ巨木で、県下第一の大ケヤキでしたが、台風で折れたり、境内の工事の影響などで幹に空洞ができるなど、往時の勢いはなくなってしまいました。しかし、主幹や根張りは巨木の威厳を失わず、町のシンボルとして変わらず人々に親しまれています。
朝来市では、1988年に国や県の補助を受けて大規模な保護工事を施し、その後も主幹部分の復元や保護に努力しています。