2024/01/27  

ほたるいか糀漬【ほたるいかこうじづけ】

 

ほたるいか糀漬
【ほたるいかこうじづけ】
ほたるいか糀漬
●山陰に古くから伝わる伝統食
昔から秋から初冬に冬の保存食として作られたきたいか糀漬。江戸時代から「かうぢや(糀屋)」の屋号で糀の製造を行ってきた醤油屋「しょうゆの花房」では、ほたるいかを使用した糀漬を製造しています。作り方はシンプルで、糀、醤油、お酒に素材を漬け込んで作ります。原料を国産・地元産にこだわり、メインのほたるいかは但馬沖でとれたものを使用。素干ししたほたるいかをまるごと漬け込むという贅沢な一品です。
よくある糀漬のようにドロっとしておらず、食べると糀と磯の香りに加えて、濃厚な旨味が広がり、クイッと一杯お酒が欲しくなります。内臓ごと漬けているので、独特の深い味わいが生まれ、食べた時に口に残る硬い目玉も糀の酵素のおかげで柔らかくなり、全く気にはなりません。
糀の出来具合がその味に表れるといい、蒸した米に種糀と呼ばれる菌をつけ、38〜40度の温度を保ちながら2日間かけて発酵させます。機械化されているとはいえ放置することはできず、外気の変化を見ながら湿度と温度を調整します。長年培った感覚と技で、米糀を育て上げます。ここからできあがった糀に醤油と酒を混ぜ、床を作ります。その際に活躍するのが糀を使って仕込む甘酒作りの技術。仕込む温度が高すぎると甘くならず、低すぎると酸味が増すので、常に温度管理を大切にしているそうです。山陰に古くから伝わる伝統食、糀漬は地酒とよく合います。

・しょうゆの花房 0796-47-0003
https://syouyuhanafusa.co.jp/

2024/01/27  

城崎温泉ロープウェイ【きのさきおんせんろーぷうぇい】

 

城崎温泉ロープウェイ
【きのさきおんせんろーぷうぇい】

城崎温泉ロープウェイ

 
●関連情報
城崎温泉ロープウェイ
●城崎温泉の歴史をたどる7分間の空中散歩
城崎温泉ロープウェイは、城崎温泉(山麓)駅から温泉寺・城崎美術館のある温泉寺(中間)駅を経由し、山頂の大師山(山頂駅)まで約7分間の空中散歩を楽しむことができます。山頂からは、四季折々の城崎温泉街・円山川・日本海を一望できます。ここは黒部第四ダムの建設に携わった関西電力初代社長「太田垣士郎」の発案により建設され、昭和38年5月に開業しました。大師山の山頂までつながったロープウェイは、山麗駅・温泉寺駅・山頂駅の3つから成っており、中間駅があるロープウェイは全国でも珍しいとされています。
フランスの大手タイヤメーカーのミシュランが発行する旅行ガイドブック「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」(フランス語版)が改訂され、大師山(城崎温泉ロープーウェイ山頂)からの眺望が「興味深い」を意味する一つ星(★)として掲載されています。
ロープウェイの各駅舎は国の登録有形文化財に指定されています。昭和37年当時からのものが今も現役で建っており、屋根の緩やかなアールなど建設当時のデザインを見ることができます。また、5年前に耐震診断をしたところ、築50年を超えているにもかかわらず、ほぼ建設当時のままで耐震基準をクリアしました。あの黒四ダムの建設に使われたコンクリート技術が城崎の地で生きています。

2023/01/16  

城崎温泉駅舎【きのさきおんせんえきしゃ】

 

城崎温泉駅舎
【きのさきおんせんえきしゃ】

城崎温泉駅舎
・豊岡市城崎町今津
・近畿の駅100選選定
●軒下、壁面上部、腰壁の3本の木質調のラインと
白壁とのコントラストが見事

1926年(大正15)に建設された山陰本線・城崎温泉駅の駅舎。前年の北但大震災で旧駅舎が壊滅したため、防火を目的として鉄筋コンクリートで建造されています。以前は勾配のない陸屋根でしたが、現在は瓦葺きの切妻屋根に改造され、玄関入口には大きな庇(ひさし)が設けられています。庇からは5本の柱を大胆に配置されており、白壁と黒い柱のコントラストが美しく建っています。
2016年にリニューアルされ、コンコースは「街並みとの調和」をテーマに、床面には「大谿川(おおたにがわ)」、「玄武岩」、「柳」をモチーフとしたデザインが施されています。

2023/01/13  

来日岳【くるひだけ】

 

来日岳【くるひだけ】


来日山からの眺望
・豊岡市城崎町

●雲海も見ることができる秀峰
標高567mの秀峰で、山頂からの眺めは大変よく、眼下には山陰海岸国立公園が広がっています。秋には早朝の雲海が有名で、雲海が日本海へ流れる雄大なパノラマを体感できます。また、来日岳の中腹に位置する紅葉平(もみじだいら)は人気のスポットで、その名のとおり、あたり一面に紅葉する木が茂っています。山頂付近には、ブナやイヌブナの林が残っています。

2022/01/15  

なしおとめ【なしおとめ】

 

なしおとめ
【なしおとめ】
なしおとめ

なしおとめ

●県内初のオリジナル品種梨
兵庫県初となる梨のオリジナル品種「但馬1号・なしおとめ」。香美町、新温泉町、豊岡市の農家で栽培され、8月中旬から食べ頃を迎えます。

元々、但馬地域で栽培されている梨は9月頃に収穫される「二十世紀」系が8割を占めており、品種のバリエーションが少ないという課題がありました。そこで県立農林水産技術総合センター北部農業技術センターでは、夏の観光客需要への対応や収穫時期を分散して経営の安定化を図るために、平成7年より新しい早生品種の開発を進めてきました。

まずは青梨品種「吉香」に赤梨品種「幸水」を交配して、78個体の実生を得て選抜をスタート。そこから約6年後にできた大量の果実を職員が自ら食べて、堅さ・甘さ・風味・みずみずしさに加えて、収穫期や病気に強いかなど様々な条件に合った1個体を選定していきました。平成25年には一般消費者への試食アンケートを実施し、販売化を希望する声が多くありました。平成29年4月に品種登録が完了し、ようやくオリジナルの梨が誕生した品種です。

糖度は12度以上でみずみずしくてさっぱりとした甘味が特徴で、重さ約400gもある大きな果実は高級感があります。他の品種に比べて種の周囲の果芯部が小さく、食べられる部分が多いため食べ応えは十分です。

2022/01/15  

江原河畔劇場【えばらかはんげきじょう】

 

江原河畔劇場
【えばらかはんげきじょう】

江原河畔劇場

 
●関連情報
江原河畔劇場
●ゆるやかな円山川沿いに建つ劇場
劇作家・演出家の平田オリザ氏が主催する劇団「青年団」の本拠地として2020年春にオープンした「江原河畔劇場」。昭和10年に建てられた木造3階建ての旧豊岡市商工会館を改築しており、趣あるモダンな外観は残しつつ、1階には120席ほどの小劇場、2階には稽古やワークショップなどができるスタジオに生まれ変わりました。建物の最上部にある櫓は、当時の写真を元に復原されています。

大谿川 弓形橋群・王橋【おおたにがわ ゆみがたきょうぐん・おうばし】

 

大谿川 弓形橋群・王橋
【おおたにがわ ゆみがたきょうぐん・おうばし】


大谿川 弓形橋群・王橋
・豊岡市城崎町湯島
・国登録有形文化財(建造物)

●大谿川に架かる弓形の橋群
城崎温泉は、1925年(大正14年)に起こった北但大震災の被害により、焼け野原となり、当時の城崎町長の西村佐兵衛によって復興計画が立ちあげられ、新しいまちづくりが行われました。城崎温泉街の街並みを彩る「弓形橋群」は1926年(昭和元年)、「王橋」は1927年(昭和2年)の建設されました。

大雨の度に水害をもたらす大谿川の治水も大きな課題であり、川と道路の段差は数10cmしかなく、震災後には岸に玄武岩を積み上げ高さ70〜80cmの側壁を張り巡らせました。当然橋も側壁分高くしなければならず、それで弓形の橋となりました。上流の王橋側から、愛宕橋、柳湯橋、桃島橋、弁天橋の弓形橋群は、すべて鉄筋コンクリートで作れました。親柱側面には、橋の名前と「昭和元年十二月架之」の銅板がはめ込まれています。

王橋は一の湯前に架かる主要な橋です。橋幅は8.5mで大型バスが充分すれ違える幅になっていますが、従来は幅も狭く、川に直交して架けられていました。以前、王橋は「玉橋」と書かれていたが、川は濁らない方がよいとされて、昭和30年代に橋銘板から濁点が取り除かれました。親柱は現在でも目を見張る巨大な和風の橋で、すべて御影石造。高欄に、青銅製の飾り窓や装飾を使っています。

2021/01/24  

コウノトリ伝説【こうのとりでんせつ】

 

コウノトリ伝説
【こうのとりでんせつ】

コウノトリ伝説
コウノトリ伝説
久々比神社
・豊岡市下宮
日本で唯一、コウノトリにゆかりがある神社。室町末期の建造と推定され、三間社流造の建物である本殿は国の重要文化財に指定されています。

 

 

皇子の心を動かしたコウノトリ

大空を優雅に舞うコウノトリの里、豊岡市の「久々比神社」には、「日本書紀」に記述が残るコウノトリ伝説が古くから伝わっています。

「久々比」とは鵠のことで、コウノトリのことを意味します。垂仁天皇が誉津別皇子を連れ、宮殿の前に立った時、コウノトリが大空を飛んでいました。その時、皇子が「これは何という名の鳥だ」と言葉を発します。皇子は30歳でしたが、まだ言葉を話すことができず、赤ん坊の泣き声のような声しか出ませんでした。この時初めて人並みの言葉を話したのです。天皇は大変喜び、「誰かあの鳥を捕まえて献上せよ」と言い、天湯河板挙が「私が必ず捕らえて献上します」と申し出て、大鳥が飛び行く国々を追いかけました。そして、出雲国か但馬国で捕らえ、献上したといわれています。

このことからコウノトリは霊鳥として大切にされ、その鳥が棲んでいる土地を久々比と呼び、木の神「久々遅命」をお祀りしました。これが久々比神社となったそうです。コウノトリは子宝を運んでくるという言い伝えから、全国から多くの人々が参拝に訪れ、境内にはたくさんのコウノトリ絵馬がかけられています。

 

 

2020/01/31  

フォレストアドベンチャー・奥神鍋【ふぉれすとあどべんちゃー・おくかんなべ】

 

フォレストアドベンチャー・奥神鍋
【ふぉれすとあどべんちゃー・おくかんなべ】

フォレストアドベンチャー・奥神鍋
 
●関連情報
フォレストアドベンチャー・奥神鍋
●兵庫県内初のドーム型宿泊棟
自然豊かな神鍋高原にオープンしたフォレストアドベンチャー・奥神鍋。杉、ヒノキをメインとしたパークとなり、100年を超える樹木にふれ合いながら、フォレストアドベンチャーを楽しむことができます。最もスリルのある「ターザンスイング」は、奥神鍋のアドベンチャーコースで1番の人気アクティビティ。ジップスライドでは木々の中で空中散歩が楽しめます。

また、パークの奥には天然のブナ林もあり、ハイキングをするのもおすすめ。パーク内の受付にあるアドベンチャーレストランでは、薪薪で焼いたピッツアや地元の野菜、お米を使用した食事を味わうこともできます。

■フォレストアドベンチャー・奥神鍋
・070-2301-9531
・兵庫県豊岡市日高町山田147-1
・年中無休

2020/01/31  

城崎温泉ロープウェイ駅舎【きのさきおんせんろーぷうぇいえきしゃ】

 

城崎温泉ロープウェイ駅舎
【きのさきおんせんろーぷうぇいえきしゃ】


城崎温泉ロープウェイ駅舎
・豊岡市城崎町湯島806-1
・国登録有形文化財(建造物)

●黒四ダムのコンクリート技術が生かされた駅舎
城崎温泉街を一望できる「城崎温泉ロープウェイ」。ここは黒部第四ダムの建設に携わった関西電力初代社長「太田垣士郎」の発案により建設され、昭和38年5月に開業しました。大師山の山頂までつながったロープウェイは、山麗駅・温泉寺駅・山頂駅の3つから成っており、中間駅があるロープウェイは全国でも珍しいとされています。山頂からの眺望は旅行ガイドブック『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』に一つ星として掲載されています。円山川の緩やかな流れとその先に広がる日本海の景観が見事です。

ロープウェイの3棟の各駅舎は国の登録有形文化財に指定されています。昭和37年当時からのものが今も現役で建っており、アーチ状屋根の緩やかなアールなど建設当時のデザインを見ることができます。また、5年前に耐震診断をしたところ、築50年を超えているにもかかわらず、ほぼ建設当時のままで耐震基準をクリアしました。あの黒四ダムの建設に使われたコンクリート技術が城崎の地で生きています。