2012/12/26  

東楽寺【とうらくじ】

 

東楽寺【とうらくじ】

東楽寺
・豊岡市清冷寺
・四天王立像
国指定彫刻
●藤原中期、一木彫刻の四天王立像をまつる

弘法大師開祖の寺、東楽寺には国指定重要文化財に指定された四天王立像が祀られています。四天王は、仏を守るための4体の武神で、持国天、増長天、広目天、多聞天のすべてが揃っています。寺伝では、延長年間(923~929)寺の再興の時に造立されたものといわれています。桧材の一木彫刻で藤原中期のすぐれた作風をそなえており、いずれも尊厳に満ちた表情、姿が特徴です。また、体躯に重量感があり、堂々としていますが、動きに乏しく、着用している甲冑も比較的簡素です。四天王像は、古くはいかつい甲冑に身を固めたものが多いのですが、東楽寺の四天王はやや優しさが増しています。
遠く高知県妙国寺に残されている梵鐘の銘に、「但馬国気多郡東楽寺…正安元年(1299)…」とあるところから、おそくとも鎌倉時代には東楽寺という名の寺があったことは確実です。
また、他にも聖観音立像、絹本著色涅槃像図が市指定文化財になっています。

2012/12/26  

八幡神社【はちまんじんじゃ】

 

八幡神社【はちまんじんじゃ】

八幡神社

・豊岡市津居山
・石造九重塔
県指定文化財

●但馬最大級の石造九重塔が残る
八幡神社は津居山地区の氏神で、祭神は応神天皇を祀っています。山城跡に立地し、津居山湾から円山川河口部を見通すことができます。海東諸国記にある但馬州津山関(海関)が置かれていたと考えられています。境内にある「石造九重塔」は鎌倉中期の作で、高さ約6メートル。県の文化財に指定されています。
但馬最大級の石造遺物で、神社近くの浜地蔵とともに丹後由良から輸送途中、避難した舟が置いていったものと伝えられています。
また、漁業や航海の無事を祈り、また遭難した人たちを供養するために建てられたともいわれています。
境内には漂着した海亀親子の供養碑である亀塚(文化年間)があります。石碑には久美浜代官による津居山をもじった和歌が刻まれています。

2012/12/26  

関神社【せきじんじゃ】

 

関神社【せきじんじゃ】
八柱神社

八柱神社

八柱神社

関神社

・養父市関宮
・本殿、拝殿
県登録有形文化財

●柏原藩お抱え彫刻師「中井正貞」の彫刻が残る
本殿は弘化4年(1847)、拝殿は天保14年(1843)に建立されました。江戸時代頃は祇園牛頭天王(ごずてんのう)関宮社と呼ばれており、疫病や災厄を鎮める「祇園信仰」と、米の豊作を祈る「農業信仰」の二つの性格がありました。関神社の神様が疫病を防いだという伝説は祇園信仰によるもので、現在でも関神社の夏祭りは「祇園祭」と呼ばれています。
また、丹波や但馬で活躍した中井正貞の彫刻が良好な状態で残っており、本殿の裏側には「彫物師 丹州柏原町住人 中井権次橘正貞」の署名を見ることができます。
平成23年8月16日に兵庫県登録有形文化財に登録されました。

2012/12/26  

新温泉町山陰海岸ジオパーク館【さんいんかいがんじおぱーくかん】

 

新温泉町山陰海岸ジオパーク館【さんいんかいがんじおぱーくかん】

新温泉町 山陰海岸ジオパーク館
●関連情報
新温泉町山陰海岸ジオパーク館
●山陰海岸ジオパークの学習と普及活動の場
台風23号の被害で永らく休館していたマリンポーチが、平成21年9月、新温泉町山陰海岸ジオパーク館として改修され、山陰海岸ジオパークの学習と普及活動の場として新たに生まれ変わりました。
ジオパークとは科学的に貴重な、あるいは美しい地質遺産を複数含む自然公園をいい、兵庫県(豊岡市・香美町・新温泉町)、京都府(京丹後市)、鳥取県(鳥取市・岩美町)では、世界ジオパークネットワーク加盟に向けて活動が行われています。
館内では山陰海岸ジオパークについて学習できるパネルなどの展示物やジオツアーの案内などがあります。 さらに、鳴き砂体験や山陰海岸ジオパークエリア内の多種多様な岩石なども展示しています。

新温泉町山陰海岸ジオパーク館
・0796-82-5222
・兵庫県美方郡新温泉町芦屋水尻(浜坂県民サンビーチ内)
・午前9時~午後5時
・火曜休館(臨時休館あり)
・入館無料

2012/12/21  

旧吉川家住宅【きゅうきっかわけじゅうたく】

 

旧吉川家住宅【きゅうきっかわけじゅうたく】

旧吉川家住宅
・朝来市生野町口銀谷
・主屋
・西塀
・土蔵
・内蔵
・米蔵
・離れ
国登録有形文化財(建造物)

井筒屋内部

●生野の山師が代々住まいとし、代官所の公事宿だった旧宅

江戸時代から明治時代にかけて建築された木造2階一部平屋建の古民家です。1832年に造られ幕末の趣を残す主屋、生野独特の赤みがかた釉薬瓦、明治中期に造られ当時の様式がよく分かる離れ、明治前期に造られた土蔵、1843年に造られた内蔵、明治5年に造られた米蔵、江戸末期に造られた西塀などが、国の登録有形文化財と兵庫県指定の景観形成重要建造物等になっています。
江戸時代は「井筒屋」の号で代々山師(代官所から採掘権を与えられた鉱山経営者)を務めていた吉川家の邸宅で、郷宿(公用で生野代官所を訪れた村役人の宿泊所)でもありました。井筒屋はただ宿を世話するだけでなく代官所への訴えごとの介助もしており、村役人たちから「旦那さん」と敬意を払われていたそうです。
現在は「生野まちづくり工房井筒屋」という名前で、吉川家から寄贈された資料の展示のほかギャラリーなども設けられ、口銀谷地区のビジターセンターなどとして活用されています。

2012/02/24  

スキー場【すきーじょう】

 

スキー場【すきーじょう】

神鍋高原スキー場

ハチ北高原スキー場


おじろスキー場

●関連情報
神鍋観光協会
やぶ市観光協会氷ノ山鉢伏支部
ハチ・ハチ北
スカイバレイ
おじろ
ミカタスノーパーク
但馬牧場公園
若杉高原おおやスキー場

●関西のスキー・ボードのメッカ
神鍋高原スキー場【豊岡市日高町】
アップかんなべ・万場・奥神鍋とパノラマの違うゲレンデを開設。スキーでもボードでも、初心者から上級者まで、自分のすべりを思いっきり楽しめます。アップかんなべみやの森コースと奥神鍋ゲレンデには人工造雪機が設置され、11月下旬からスキー・ボードができます。また、アップかんなべと奥神鍋ではナイタースキーも楽しめます。
・標  高/400m~950m
・リフト数/クワッド1基 トリプル2基 ペア14基 シングル11基
・コース数/28コース
・最大斜度/40度
・最長滑走距離/3.1km
・スノーボード/全面滑走可
・万 場 0796-45-0191
・アップかんなべ(岩倉)0796-45-1545
(みやの森)0796-45-0055
・奥神鍋 0796-45-0510

ハチ高原スキー場【養父市関宮】
広大なスケールを誇るゲレンデ。高原中央に造雪機導入!天気なんか気にせずにガンガンすべることができます。西日本唯一のJSBA公認ハーフパイプ、キッズパークも新設。ミニハーフパイプも新登場。
・標  高/600m~1,221m
・リフト数/クワッド1基 トリプル2基 ペア5基  シングル11基
・コース数/6コース
・最大斜度/35度
・最長滑走距離/3km
・スノーボード/ 可
・氷ノ山鉢伏観光協会 079-667-3113

ハイパーボウル東鉢【養父市関宮】
早朝(土・日・祝)AM5:30より営業。ナイター設備完成!スノーボードのメッカ。全リフト自動改札で通過、スムーズにリフトに乗れます。
・標  高/500m~1,100m
・リフト数/ペア4基
・コース数/8コース
・最大斜度/42度
・最長滑走距離/2km
・スノーボード/全面滑走可
・(株)ユースランド 079-667-8201

氷ノ山国際スキー場【養父市関宮】
兵庫の屋根「氷ノ山」の中腹、チャレンジコースをとびだし、ロマンス、パノラマコースと継げば標高差450m、距離2.5kmのダウンヒル。子供券も新設。
・標  高/600m~1,050m
・リフト数/トリプル1基 ペア2基 シングル3基
・コース数/8コース
・最大斜度/35度
・最長滑走距離/2.5km
・スノーボード/可(チャレンジコース不可)
・氷ノ山国際基点事務所 079-667-7219

若杉高原おおやスキー場【養父市大屋町】
夏も人工マットのゲレンデで年中スキー、モーグルスキー、スノーボードが楽しめます。
・標  高/650m~850m
・リフト数/ペア1基 シングル2基
・コース数/3コース
・最大斜度/32度
・最長滑走距離/0.7km
・スノーボード/全面滑走可
・若杉高原開発企業組合 079-669-1576

ハチ北高原スキー場【香美町村岡区】
ゲレンデ駐車場増設でますます便利に。ファミリーゲレンデも新設。スノーボードも全面OK!
・標  高/560m~1,221m
・リフト数/クワッド2基 トリプル1基 ペア5基 シングル4基
・コース数/14コース
・最大斜度/32度
・最長滑走距離/3.5km
・スノーボード/全面滑走可
・ハチ北高原スキー場 0796-96-0201

スカイバレイスキー場【香美町村岡区】
朝7:30より営業(1・2月中)。スノーボード全面OK。本格的ハーフパイプ、ワンメイクジャンプ台完備。スキーセンター24時間開放します。
・標  高/507m~1,007m
・リフト数/クワッド1基 ペア4基
・コース数/9コース
・最大斜度/32度
・最長滑走距離/3.2km
・スノーボード/全面滑走可
・スカイバレイスキー場 0796-96-0375

おじろスキー場【香美町小代区】
新設8人乗りゴンドラリフトで、新設無料大型駐車場から快適にゲレンデへ直行。
・標  高/600m~900m
・リフト数/ペア2基 シングル2基 ゴンドラリフト1基
・コース数/全8コース
・最大斜度/35度
・最長滑走距離/1.2km
・スノーボード/全面滑走可
・おじろスキー場 0796-97-2717

ミカタスノーパークスキー場【香美町小代区】
ナイター設備充実!毎週水曜日は女性感謝デー(1人券・午後~ナイター券が半額)無料休憩棟、コテージ、仮眠室もあります。
・標  高/500m~1,000m
・リフト数/ペア3基 シングル1基
・コース数/5コース
・最大斜度/38度
・最長滑走距離/2km
・スノーボード/全面滑走可
・西日本リゾートKK  TEL:0796-97-2297

但馬牧場公園スキー場【新温泉町(旧温泉町)】
宿泊施設「まきばの宿」。レストランもあります。
・標  高/370m~600m
・リフト数/シングル1基 ペア1基
・コース数/4コース
・最大斜度/30度
・最長滑走距離/1.5km
・スノーボード/全面滑走可
・(株)湯村温泉愛宕山観光 0796-92-1005

2012/02/11  

農村歌舞伎【のうそんかぶき】

 

農村歌舞伎【のうそんかぶき】
農村歌舞伎舞台
農村歌舞伎舞台
(養父市関宮) 民家型入母屋造りの茅葺き。農村歌舞伎舞台で大切な7つの機構を全部備えています。
・国指定重要文化財

■葛畑コミュニティセンター
(養父市葛畑)
・見学希望、問い合わせ
養父市教育委員会
TEL.079-664-1628

●農村歌舞伎のおこり
葛畑(かずらはた)農村歌舞伎舞台は江戸末期、安政5年(1858)頃、荒御霊神社境内に建立されました。藤田甚左衛門らが葛畑座を結成し、農閑期に歌舞伎を上演したのが始まりといわれています。娯楽が少なかった農村では唯一、最大の楽しみで、田植えや蚕(かいこ)飼いが終わる閑期や雨乞いの祈願に、また秋の実りを祝う収穫祭や村祭りに、村人達は自らの手による地狂言を演じたり、あるいは旅役者の一座を招いて村芝居をおこなってきました。 元禄年間、歌舞伎芝居は農村の娯楽として盛んでした。七美郡誌に「百姓の鎧着て出る祭かな」という句も残っています。

●農村歌舞伎舞台の構造
 構造は民家型入母屋造りの茅葺き、内部は地下で舞台をまわす独楽廻式で、舞台の背景を天井から吊るし上げ下げするブドウ棚や、スッポンといわれ、役者を奈落から舞台に上げるせり上がりロ、田楽がえしといわれる背景の移動装置、がんどう返し、二重合など、農村歌舞伎舞台で大切な7つの機構を全部備えています。
明治25年(1892)に本格的な歌舞伎舞台にするため、大阪の舞台建築技術を習い村人総出で修復しました。現存の舞台は昭和51年(1976)に全面改修され、昭和60年(1985)に屋根の葺き替えをおこなっています。
衣裳や小道具も江戸時代から使用されてきたものが、葛畑コミュニティセンターに保存されています。

葛畑土人形【かずらはたつちにんぎょう】

 

葛畑土人形【かずらはたつちにんぎょう】
内裏雛
葛畑土人形 (養父市)

素朴な風合いの土人形。子守をする娘や昔話に登場する桃太郎、天神様など、素朴な風合いの土人形が数多く作られました。

葛畑土人形
■葛畑コミュニティセンター
(養父市葛畑)

・見学希望、問い合わせ
養父市立関宮公民館

TEL.079-667-2331

素朴な風合いの土人形
葛畑土びなは、前田家の初代、三良右衛門(通称友助)によって、江戸時代末期、天保年間に作りはじめらたといわれています。もとは鍋屋から製糸業、瓦の製造業をおこなっていましたが、冬期の副業として、生糸の商用で京都へ行った時、伏見で買い求めた土人形とその見聞した技法によって土びな作りを始めました。もともと三良右衛門は、他人の技法をすぐに習得する器用さを持っていたといわれています。当初、川原場に住み小路頃の山腹に窯を築いていましたが、付近の土があまり良くないので、葛畑の土を利用し、内裏雛、恵比須、大黒天などを作っていました。
2代目友助(通称俊三郎)は、原料の土を求めて明治25年(1892)葛畑に移り住み家業を継ぎました。
3代目太蔵は鳥取県で土人形、仏像、仏具、仏像の製作し技術を磨き、帰郷。鋭意、雛人形の製作に没頭し、明治末期から昭和初期にかけて、葛畑土びなの最盛期を形成しました。葛畑土びなの贈答が流行し、女子の誕生や嫁入りには欠かせないものとなり、従業員10数名を雇用、数名の売り子と村岡、湯村、関宮、大屋などの小売店を通じて美方郡、養父郡一帯へ販売していました。
4代目俊夫氏は、若くして家業を継ぎ、兵役中の4年間は休業しましたが、戦後復活させ、伝来ものの上に、さらに創意工夫を活かして新しい感覚で取り組み、雛人形はもちろん武者人形、置物、玩具、十二支など、百種類を越す作品を発表しました。
しかし、昭和63年(1988)に俊夫氏がなくなり、現在では葛畑コミュニティセンターに作品を残すのみとなっています。

2011/11/25  

大石家住宅【おおいしけじゅうたく】

 

大石家住宅【おおいしけじゅうたく】

大石家住宅

・豊岡市但東町矢根
・国登録有形文化財

●大規模な農家建築の佇まいを残す庄屋屋敷
但東地域では初の国登録有形文化財となる大石家住宅は、大規模な農家建築の佇まいを残しています。江戸時代は庄屋であり、主屋、米蔵、塀、中門など16件が登録されています。
約1400平方メートルもある敷地の中央に建つ主屋は明治8年(1875)頃の建築で、西寄りに土間を設け、東側の床上には、座敷飾りを構える奥ノ間やチョウダイなどが配置されています。
主屋の北、内蔵の西に位置する煉瓦造の集水槽は下部がアーチ型になっていて、近代的な自家用水道の形跡を見ることができます。

※同住宅は住居のため非公開

2011/11/25  

松禅寺【しょうぜんじ】

 

松禅寺【しょうぜんじ】

松禅寺
・豊岡市但東町栗尾

・木造薬師如来坐像
(彫刻)
県指定文化財

●定朝様式の典型的仏像「木造薬師如来坐像」
松禅寺の前身は、郷路岳中腹にあった石室山松葉庵で、江戸時代中期に現在の地に移ったとされています。本尊は延命地蔵菩薩立像です。
寺内の薬師堂に安置されている「木造薬師如来坐像」は、平安時代の作といわれます。彫りの浅い優麗な姿で、平安時代の特色を色濃く表しています。素材は檜を材とした一木造。背面と両脚部に大きい内抉りを施しています。定朝様式の典型的仏像といえ、優雅な仏像様式を見せています。平成元年にベルギーの首都ブリュッセルで開かれた文化交流事業「ユーロパリア89ジャパン」において、日本に伝来する仏教美術として紹介されたこともあります。